以前から食事でコレステロールの多い食事を摂ってもそんなに影響がないと言われていました。むしろ卵などは摂取したほうが良い結果が出るとも言われていました。
今回、食事のコレステロール量と血中のコレステロールの増加の因果関係に科学的な根拠がないということで、コレステロールの上限値が厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」から削除されたそうです。
「朝日新聞デジタル コレステロール、好きなだけOK?上限値削除の理由は?」
コレステロールの上限値
これまでの研究によると、体内のコレステロールは、食事で吸収できる分(食事の40%~60%)はするけども、食事で吸収できないコレステロール分については、肝臓などで調整して作られることがわかっています。
そのため、食事である程度の多くめの量のコレステロールを摂取したとしても、肝臓などで作られるコレステロール量が少なく作られて調整されるため、体内のコレステロール全体量としてはあまり変わりません。
じゃ、逆にどれだけ食べてもOKか?
逆にどれだけ食べてもOKという話にはなりません。
肝臓などで作られるコレステロール量が完全にコントロールされているなら、体格や生活習慣に合わせた必要量まで目いっぱい食べても良いことになりますが、そんなに単純じゃないですから。
もともと肥満のある人や動物性脂肪を好んで食べる人は、コレステロール値が高くなっているのが一般的です。
こういう他にコレステロール値を上昇させている人たちが、卵ならいくら食べても大丈夫とはなりませんよね。
また、肝臓でのコントロールも2週間くらいで食事での摂取量にあわせて調整されるので、急な過度の摂取も良くありません。
どれぐらいが適量?
一般的に健康な人であるなら常識の範囲内でいくら食べてもOKらしいです。
常識の範囲とは、5個や6個なら全然平気。
10個でもまぁ大丈夫。という感じらしいです。
それが20個30個と増えてくると、常識から逸脱していきますよね。
コレステロール値はコレステロールを食事から摂取しても全体量は変化しませんが、運動不足で肥満がある人は、コレステロールの摂取量に関係なく心臓や血管の病気になるリスクがすでに高くなるので気を付けましょう。
あくまでも健康な人がコレステロールを食事である程度多くとっても大きな問題は起きませんが、もともと問題のある人にとっては、なにも変わらず問題があるのですから。
取捨選択する力を持つ
それから、未だに『まずはコレステロールが上がりやすくなる食事を控えることが大切です。
卵黄やエビやイカ、そして動物性脂肪を多く含んだ食事はとりすぎないようにしましょう。』
と記載している健康志向を謳ったホームページにも有ります。
かなり以前からそのような事実はないと認識されているのに、国よりも対応が遅いなんて実に悲しいですね。
インターネットでの検索は玉石入り混じっただけでなく、間違った情報をいとも簡単に出せてしまいます。鵜呑みにせずに正確な情報を取捨選択する力を持つ必要が有ります。