アディポサイトカイン

アディポサイトカイン

アディポサイトカインとは、脂肪細胞から分泌される生理活性物質の総称のことです。アディポネクチンやレプチン、 TNF-α や遊離脂肪酸などが含まれています。

アディポサイトカイン
アディポサイトカイン

またアディポサイトカインは、その分泌物の特性から「善玉」と「悪玉」に分けられます。

脂肪組織からは、いろいろなアディポサイトカイン(生理活性物質)が分泌されています。健康な人の脂肪細胞からは「善玉アディポサイトカイン」が多く分泌されますが、 肥大化 した脂肪細胞は 「善玉アディポサイトカイン」が減少し、「悪玉アディポサイトカイン」が多く分泌されるようになり、 分泌異常を引き起こしていると考えられています。

善玉アディポサイトカイン

健康状態を良くする働きがあると考えられている 生理活性物質。
※レプチンに関しては善玉に入れて良いのか疑問が残りますが、Wikipediaを見ると善玉に入っているので、とりあえず今は善玉の方に入れておきます。

  • アディポネクチン
  • レプチン

[ アディポネクチン ]
アディポネクチン は、アディポサイトカインの中でも血中に最も多く存在しています。働きとしては抗動脈硬化作用などですが、内臓脂肪が蓄積した患者ではその分泌量が低下することがわかっています。
効果は、「動脈硬化」「脳卒中」「心筋梗塞」「糖尿病」「高脂血症」「高血圧」の予防改善、「抗がん」作用などが挙げられているので、減少するとこれらの効果も減少すると考えられます。

[ レプチン ]
レプチンは、満腹になったよと言うサインを送って食事を制限したり、交感神経系を刺激し活発にすることでエネルギーを消費増大をもたらします。
「肥満の抑制」や「体重増加の制御」や「食欲」と「代謝」の調節を行っています。

ところが、肥満状態が続き、ある程度以上になると、レプチンの効果が薄くなってきます。これをレプチン耐性といいます。 レプチンに耐性がついてしまうと、いくら食べても満腹感が得られなくなってしまいます。

そのうえ、増加したレプチンは今度は高血圧を引き起こし、生活習慣病の原因になってしまします。

悪玉アディポサイトカイン

分泌量が多くなると、健康状態を悪くする働きがあると考えられている 生理活性物質。

  • TNF-α
  • 遊離脂肪酸
  • インターロイキン-6
  • MCP-1
  • アンジオポエチン様タンパク質-2(Angiopoietin-like protein 2、Angptl2)
  • プラスミノゲンアクチベーターインヒビター-1(PAI-1)

TNF-αは、細胞接着分子の発現やアポトーシスの誘導、炎症メディエーターや形質細胞による抗体産生の亢進を行うことにより「感染防御」や「抗腫瘍作用」なのど良い面にも関与するが、TNF-α が増えることで「関節リウマチ」「乾癬」「糖尿病・高脂血症」「敗血症」「骨粗鬆症」などの疾患の発症を招くようになります。

遊離脂肪酸は、脂肪組織から血液に放出され、エネルギーの源として活用される重要な脂肪分です。
血液中にある遊離脂肪酸が多すぎてエネルギーとして利用されず余ってしまう場合は、中性脂肪として脂肪組織に蓄えられています。更にそれでも血液中の遊離脂肪酸が多すぎると、高脂血症になったり、インスリンが効きにくい状態にしてしまいます。
また遊離脂肪酸は肝臓で、脂肪からブドウ糖(血糖)を作り出す働きによって、血糖値を維持する働きも行います。
適切な量であれば全く問題ないのですが、多すぎると「高脂血症」や「糖尿病」などの疾患の発症を招くようになります。

インターロイキン-6が顕著に増加した場合、「関節リウマチ」をはじめとして多くの「自己免疫疾患」の発症に関与すると考えられています。

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームに関する研究が進み、脂肪組織は様々な生理活性物質を分泌する内分泌組織であることがわかってきました。
そして健常人の脂肪細胞からは善玉アディポサイトカインが正常に分泌されているのですが、脂肪の蓄積により脂肪細胞の肥大化が生じると機能異常を引き起こし、善玉アディポサイトカインが分泌が減少し、悪玉アディポサイトカインが多く分泌されるようになることがわかって来ています。

幸せホルモン オキシトシン

幸せホルモン オキシトシン

オキシトシン とは、「幸せホルモン」「愛情ホルモン」「信頼ホルモン」などと呼ばれ、脳内で分泌されることによりいろんな効果をもたらしてくれるといいます。
よく言われている例を挙げると。

  • 幸せを感じる
  • 精神的な安らぎを得られる
  • ストレス反応が抑えられる
  • 人と交わったりする社会的行動への不安を減少させる
  • 他人に対する信頼感を増加させる
  • 闘争欲や遁走欲、恐怖心を減少させる
幸せホルモン オキシトシン

オキシトシンは、脳内で分泌されるホルモンです。
オキシトシンの主な作用としては、抗ストレス作用や社会的行動への関与の他、摂食抑制作用も挙げられています。

摂食抑制作用については、オキシントンを分泌できないマウスは「肥満状態」になるそうです。どのような代謝経路でそうなるか原因はまだつかめていないようですが、PrRP-オキシトシン系がストレスとエネルギー代謝を調節する系として働いているのではないかという仮説を立てて研究が進められています。

もともとのオキシトシンの働きは

幸せホルモンであるオキシトシンは、もともとの働きは哺乳動物が子どもを産み、育てるうえで活躍する非常に重要なホルモンです。

お母さんが子どもを産むときに、視床下部にあるオキシトシン産生ニューロンが興奮し、パルス状にオキシトシンを放出します。そのことで、お母さんの子宮を収縮させて分娩を進行させるのです。
また、赤ちゃんがお母さんの乳首を吸うと、これが刺激になって視床下部のオキシトシン産生ニューロンが興奮し、オキシトシンを分泌します。その働きによって母乳が出てくるようになります。

幸せホルモンだから使わなくちゃ損!

もともとは出産に関与するホルモンなのですが、男性にも分泌されています。

体内のオキシトシン量は男性に比べて女性のほうが30%ほど多いと言われていますが、男性にもちゃんと分泌されています。
また、30%ほど多いせいなのか、女性の方が夢中になってしまい、周りが見えなくなることがあるとも言われています。

どちらにしても「幸せホルモン」オキシトシンを分泌させ、ストレス社会やパートナーとの良好な関係を築くようにしたいですね。

オキシトシンを分泌させるには?

オキシトシンは出産に関わるホルモンですが、それ以外でも良く分泌されます。

心地良い関係にある人とのスキンシップや会話や雰囲気などをはじめ、感動したり優しい気持ちになったり、他人との相互の思い遣りを行うなど、多様な場面で分泌されます。

一番良いのはパートナーや親子・兄弟とのスキンシップと言われています。
パートナーや赤ちゃんとのスキンシップはより深いスキンシップが可能なので最もオキシトシンが多く分泌されると言われています。

スキンシップ以外でも、見つめあったり、楽しく会話をしたり、より良い雰囲気を感じたり、直に触れ合わなくてもオキシトシンは分泌されます。
会えないときでも、電話で話をすることで分泌されます。

心地良い関係とは、人に限ったことではありません。
ペットの犬や猫などでももちろん良いです。
お気に入りのぬいぐるみなどでも良いです。

また、感動したり優しい気持ちになることでも分泌されますので、そのような気持ちになる映画やドラマ、アニメを見て感動することなども有効です。

オキシトシンの「すこし大人の話」

[恋愛が始まるころは・・・ ]

大人の男女が恋に落ちると、男性はテストステロン濃度が低くなりオキシトシン濃度が高くなることがわかっています。

テストステロン濃度が 高いと言うことは、「遺伝子を残す相手を求めている状態」で、すでにパートナーがいる既婚男性や子供を持つ男性においては、独身男性ほどテストステロン濃度が高くならない傾向があります。

テストステロン濃度が低くなりオキシトシン濃度が高くなると言うことは、他の人を探すことを止め、恋人であるパートナーとの関係を固めようとするためだと考えられています。

一方の女性は、自分に恋人ができたと認識した瞬間からテストステロン濃度が上昇します。パートナーとの関係をより確かにするためにスキンシップもより積極的になります。

つまり、男性は優しく物腰が柔らかくなり、愛情があふれるようになり、女性は男性との強い結びつきを求めるようになることで、恋人として安定した状態になります。

[ラブラブ期が終わる?!]

お互いがお互いを求め合うラブラブ期はいつか終わります・・・
そして、このラブラブ状態は長くても3~9ヶ月ほどしか持続せず、それ以降のオキシトシンやテストステロンは「恋愛前の状態」に戻ってしまいます。

男性はテストステロン濃度が高くなり、オキシトシン濃度が低くなります。
女性もテストステロン濃度が低くなります。

男性はスキンシップを今までどおり求めますが、他の女性にも目が行くようになり、優しく余裕のあった行動が影をひそめるように・・・
女性もテストステロンが下がったことから、ラブラブ状態のようにスキンシップを求めなくなります。

ここから先は本人たち次第なですが・・・

[ オキシトシンが多く分泌されていると?]

オキシトシンが多く分泌されていると、テストステロンによる妨害はあるものの、二人でいると幸せを感じたり精神的な安らぎを得ることで、良好な関係を続けようとする気持ちが高まります。

上手にオキシトシンを分泌させて良い関係を続けたいですね^^

以上、「幸せホルモン オキシトシン」の紹介でした。

善玉と悪玉コレステロール

善玉と悪玉コレステロール

よく耳にする言葉ですが、違いを理解していますか?

コレステロールは、動物にとって生体膜の構成物質でさまざまな生命現象に関わる重要な化合物です。
人には無くてはならないものと言えます。
そして、これらのコレステロールを原料とする複合体分子が血液の状態を計る血液検査の指標となっている。
その血液検査の指標になるものが、いわゆる「善玉/悪玉コレステロール」と呼ばれる物です。

善玉と悪玉コレステロールの違い

いわゆる「善玉/悪玉コレステロール」と呼ばれる物は、コレステロールが血管中を輸送される際にコレステロールとリポタンパク質が作る複合体のことです。
コレステロール自体を指すものではないです。
善玉と悪玉の違いは複合体を作るリポタンパク質の違いであり、この違いで血管内での振る舞いが変わることで善玉と悪玉と呼ばれています。

善玉とよばれているのは、HDLコレステロール(HDL-C)です。
悪玉とよばれているのは、LDLコレステロール(LDL-C)です。

悪玉と呼ばれるLDLコレステロールは主に肝臓で作られます。
LDLコレステロールは全身の組織に必要なため、血管を通りながら前進に運ばれて行きます。
ところが、LDLコレステロールの量が多いと、高脂血症を引き起こすことが知られています。
例えば、LDLコレステロールは血管内に滞りプラークという動脈硬化の原因となります。
血管内はプラークで凸凹になり、何かのきっかけで血栓(血液が固まること)ができることもあります。
これが心臓に起こると心筋梗塞、脳に起こると脳梗塞になります。
LDLコレステロールは全身に必要なコレステロールを運ぶ役目がありとても重要な物質ですが、多量にあると弊害を起こすため、悪玉コレステロールと呼ばれています。

膳玉と呼ばれるHDLコレステロールも主に肝臓で作られます。
HDLコレステロールは、逆に全身の組織から肝臓へ、コレステロールを運んでいます。
血管内に滞ったコレステロールを拾い上げ血管を正常に戻す働きから、善玉コレステロールと呼ばれています。

善玉と悪玉コレステロールの診断基準

脂質異常症の診断基準は次のとおりです。
血清脂質値:空腹時採血 (動脈硬化性疾患予防ガイドライン2014版より)

LDLコレステロール血症:検査値が140mg / dl 以上
(悪玉のコレステロール:動脈硬化を促進するため)

HDLコレステロール血症:検査値が40mg / dl 未満
(善玉のコレステロール:動脈硬化を予防するため)

トリグリセライド血症(中性脂肪):検査値が150mg / dl 以上

善玉と悪玉コレステロールを正常にするには

現在は善玉コレステロールを直接上げられる薬はありません。
悪玉コレステロールを下げる薬はあります。

現在健康な体であれば、薬に頼ることなく善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを下げることが可能です。
また、悪玉コレステロールを下げる薬を服用していたとしても、生活習慣を変えることで改善が望めることもあります。

HDLコレステロールを増やすには、
・禁煙すること(3.8㎎/dl増)
・肥満を解消すこと(1kg当たり0.35㎎/dl増)
・運動すること(週900Kcal当たり2.5㎎/dl増)
でHDLコレステロールを増やすことができます。

LDLコレステロールを減らすには、
・運動
・減量
・血糖値を上げない
・アルコールを控える
・菓子、間食、甘い飲み物を控える
・油を控える
・肉類より魚介類や大豆製品を選ぶ
・野菜、海藻、きのこなど食物繊維の多い食品をしっかり摂る
などで減らすことが望めます。

ダイエットとその場ジョギング

ダイエットとその場ジョギング

ダイエットには有酸素運動が良いと言われています。
有酸素運動時には脂肪を分解しエネルギーとて利用するので、脂肪を燃やして落とすことができるからです。

有酸素運動の代表にはウォーキングが有ります。
その他、ジョギングやサイクリング、ハイキング、水泳などなど。
どの有酸素運動をしてもダイエットになりますが、手軽さで言えば「ウォーキング」と「その場ジョギング」にかなうものはありません。

その場ジョギングはとても手軽なので、是非ともダイエットの運動の一つとして活用して欲しいです。

その場ジョギングとは?

その場ジョギングとは、「その場で前に進まず主につま先で足踏み」をする運動方法のことです。
通常のジョギングはかかとから着地してつま先で前に踏み出します。その場ジョギングはつま先で着地してそのままつま先で跳ねるように上に飛び足踏みをします。
ジョギングしている時、信号につかまりその場で軽く足踏みをした記憶は有りませんか?もしくはそのような人を見た記憶は有りませんか?その場で軽く足踏みをするのが「その場ジョギング」です。

その場ジョギングは、エアジョギングやエアランニングとも呼ばれています。

 

その場ジョギングの良いところ

小さなスペースでできる

この「その場ジョギング」の良いところは、何と言っても小さなスペースが有ればできることです。
実際は座布団1枚のスペースも有ればできるのですが、ふらついたりしますから実際にはもう少し必要です。
また、少しずつ前に進む方が安定すると思いますので、6畳~8畳のスペースが有れば完璧です。

自分の好きな負荷に変えられる

太ももの上げ方や足の上げ下げの速さを変えることで、簡単に負荷を変えることができます。
家の中ですから急な坂が有るわけでも、他の障害が有るわけでもないので、完全に自分のペースで行えます。

雨降りでも積雪してもできる

雨降りでも積雪しても家の中ですから、その場ジョギングでカロリーを消費できます。
天候に左右されないのは継続を考えると大きいですね。

その他

足や体に痛みを感じたら、即座に中断できる。
飲み物等を、家に忘れる心配がない。
気になるテレビや録画を、見ながらできる。
シャワーをすぐに浴びられる。
真夜中でも家の中なので、暴漢を怖がる必要が無い。
などなど

ダイエットのための運動には負荷はとても大切です。

その場ジョギングは大きく速く足を上げ下げすれば、無酸素運動になるくらいのパワーが必要になります。
一方、足を少ししか上げずゆっくりその場で小刻みに左右の足を地面に付ける程度であればウォーキングと変わらない程度の負荷にあります。

日頃からウォーキングしている人ならば、ウォーキングと同じ時間その場ジョギングができる程度の負荷にすると良いと思います。
ただ、使う筋肉が異なるため、最初はきつく感じると思います。
徐々にその場ジョギングの体を作るつもりで始めてください。

運動を始めるための体つくりにはもってこいの運動です。

 

その場ジョギングの消費カロリー

気になる消費カロリーですが、ウォーキングと同じ負荷にすれば、ほぼ同じ消費カロリーになります。
一部のWebサイトではかなりカロリーを高消費するように書かれていますが、疑問に思います。

運動の強度はMetsで良く表されます。

2011年に出されたMets表で確認すると以下のようになっています。

ジョギング:その場で・・・は、Mets 8.0 !!と。
時速8.0Kmのランニングに肉薄していますし、時速6.4㎞のランニングよりも2Metsも強度が高いので、ここで言うその場でジョギングは腿上げをかなり上の方まで上げていると想像できます。

同じ表でウォーキングを確認してみます。

普通のほどほどの速さで歩くとMets 3.5です。

その場ジョギングのMets 8.0 は時速8.0Kmで歩くのに肉薄しています。
時速8.0 Kmは1分間で133mも歩く必要があり、考えられない程のスピードです。

ちなみに、普通に歩くと時速4kmくらいですが、競歩は時速12~15kmで競技します。
競歩の選手はすごいですね。

 

他のWebサイトでは、その場ジョギングの運動量を単にMets表の8.0から計算しているものが多いです。
40Kgの人の消費カロリーが147KcalとなっているWebサイトは以下のように算出しています。
計算式は、消費カロリー(kcal)=1.05×メッツ×時間×体重(kg)ですので、
40㎏の人が30分運動したなら、1.05×8×0.5×40=168Kcal
更に安静時の消費カロリーを引くと純粋な運動消費カロリーがでます。
40㎏の人が30分生きてるだけで、1.05×1×0.5×40=21Kcal
よって、168Kcal - 21Kcal=147Kcal

ですが、上で説明した通り、ジョギング中に信号につかまってその場で足踏みをしただけの運動に時速8.0Kmで歩くほどの負担は掛からないですよね?

多分ですが感覚的に
軽く行うとMets 3.0
激しく(息が切れる)行うとMets 5.0
の間になると思います。

あくまで参考地ですが、30分当たりの消費カロリーの計算結果を表にします。

 

ダイエットを目的としたその場ジョギングの良いやり方

では、ダイエットを目的とした場合のその場ジョギングについて考えていきます。

まず皆さんご存知のとおり、どんな運動も「無酸素運動、有酸素運動、脂肪燃焼(運動)」の中に入ります。
強度はもちろん「無酸素運動」>「有酸素運動」>「脂肪燃焼(運動)」となります。

脂肪燃焼(運動)とは、安静時に比べたら少し体を動かす程度の運動です。
非常にゆっくり歩くとか、座りながら軽作業を行うとか、息がほとんど切れない状態の運動を思ってください。

運動強度と脂肪燃焼

では、どんな運動強度で運動を行うと脂肪は燃えやすいのか?
下のように考えられています。

安静時は、脂肪がより多く使われています。だけどそもそも消費量が少ないです。
運動強度の低い運動時は、脂肪とグリコーゲンの燃焼比率は1:1で使われると考えられています。消費量も多めで長く続けられます。
運動強度の高い運動時は、無酸素運動も入ってくるため、脂肪よりもグリコーゲンの燃焼比率が高まります。消費量は多めでも短期間しか続けられません。

強度の高い運動時などは無酸素運動も入ってくるため、グリコーゲンが優先的に使われます。
それは血糖やグリコーゲンは体としては利用しやすいですが貯蔵量は多くはないので、いざと言う時に使うために安静時などでは脂肪を使うようになっています。
ちなみに、脂肪を燃やすためには糖(グリコーゲンなど)が必要になるので、グリコーゲンなど糖が無い状態では脂肪も使われにくいのでパワーがでません。

このことから、脂肪を効率的に燃やしたいのであれば、なるべく脂肪とグリコーゲンの燃焼比率は1:1に近い割合で長い時間運動するのがベストです。

 

ダイエットとその場ジョギング

有酸素運動の範囲内で、楽しく長く続けられるのがどうやら一番手っ取り早く脂肪を消費できそうです。
ですからその場ジョギングにおいても長い時間続けられる程度のその場所銀を行い、疲れてきたら少しペースを落とすぐらいが良いと思われます。
個人差もあるので、ペース配分は各自で考える必要があります。
その場ジョギングなど楽なように思われるかも知れませんが、脚(足)への負担は相当です。

特に甲や指の付け根、着地時の足の裏など、疲労が溜まりやすいです。
毎日、長時間を行う時は故障や痛みを起こすこともあるため、痛みを感じたらすぐに止め、様子を見るようにしましょう。
無理は禁物ですよ。

 

その場ジョギングをトレーニングに組み入れて上手に健康維持やダイエットを行いましょうね。

以上、「ダイエットとその場ジョギング」でした。

有酸素運動とは?

有酸素運動とは?

有酸素運動とは、酸素と脂肪と糖類を消費してエネルギーを作り、体を動かす運動のことです。
また「身体にある程度以上の負荷をかけながら、ある程度長い間継続して行う運動」はすべて有酸素運動とみなすことができます。

日常動作のほぼ全ての運動は有酸素運動と考えても良いと思います。
ここではダイエット視点からみた「有酸素運動」を考えていきます。

 

有酸素運動はダイエットに良いの?

有酸素運動は体内の脂肪を消費してエネルギーにします。
脂肪を落とすためのダイエットであれば、脂肪を消費する有酸素運動は効果的です。

 

なぜ有酸素運動と呼ばれるの?

有酸素運動では、前述のように体内の糖質脂肪酸素とともに消費されます。
そして有酸素運動はエネルギーを生み出す時に「好気性代謝」を使います。
好気性代謝を行うためには「酸素」必ず必要です。
なので「酸素」が有るときに行うことができる「運動」なので、「有酸素運動」と呼ばれます。

これに対して「酸素」がない状態で行う「運動」を「無酸素運動」と呼びます。
酸素の有無でエネルギーを作る時に異なる代謝経路を使います。

好気性代謝とは

有酸素運動の重要なキーワードに「好気性代謝」があります。
漢字だけを見ると、とても小難しそうですね・・・。
しかし、概要だけでも知っておくととても便利です。

例えば、「20分以上運動をしないと脂肪燃焼されない」などはまことしやかに語られていますが、真実はどうなのでしょうか?
好気性代謝の概要を知れば、おのずと答えが出ますよ。

少し難しいことを書きますが、頑張って読んでくださいね。

好気性代謝とは、グリコーゲン、グルコース、乳酸あるいは脂肪からアセチルCoAが生成し、ミトコンドリア内でアセチルCoAが酸素を消費する反応を含んだ化学反応を経てグルコース1分子あたり38分子のATPが生成されてエネルギーを発生させる一連の化学反応です。
好気性代謝は安静時でも運動をしていても、体内に酸素がある限り活動していると考えられています。これは寝転がっていても、家事をしていても、テレビを見ていても必ず行われます。
なぜなら、心臓や肺・その他の臓器を動かすのに必ずATPと言うエネルギーが常に必要だからです。

そして運動を行うと、その運動負荷が上がるにつれて好気性代謝がより活発に行われて酸素の消費量も多くなります。
その時、人は呼吸を速く大きくして酸素の摂取量を増やします。
大きな呼吸を行い多くの酸素を取り込みながら運動を行うと、より脂肪を多く消費できます。

逆に少しの間でも体を動かせば、酸素の取り込みも大きくなり脂肪の消費もそれに合わせて大きくなります。
これはリアルタイムで消費されます。

どのような運動でも運動直後から好気性代謝は活発になり、酸素・脂肪・糖質を消費します。
血中の脂肪酸を使い切るまで内臓脂肪や皮下脂肪が使われないと言う人も居ますが、血中の脂肪酸の濃度が落ちてくると内臓脂肪や皮下脂肪から脂肪が分解され血中に送られます。
結果、食事から4時間~6時間程度経ち、食事から直接脂肪酸補給が行われない時間帯であれば、体内の脂肪が使われることになります。

好気性代謝の限界

しかし、肺で酸素の取り入れるにも限界があります。
激しい運動を行うために大量のエネルギーが必要となっても酸素不足で好気性代謝では必要なエネルギーの全てを作り出せなくなります。
酸素不足になる限界一歩手前が一番脂肪を消費できる状態とも言えます。

この酸素不足に陥ると「無酸素運動・嫌気性代謝」に入ることになります。

この酸素不足に陥る運動強度には個人差は見られるものの、どんな人でも運動強度を上げ続ければいずれ限界に達し酸素不足になります。
このような嫌気性代謝が必要になる運動強度の値を嫌気性代謝閾値と呼びます。
嫌気性代謝閾値は運動能力の指標の一つとされています。

 

ダイエットに良い有酸素運動とは

有酸素運動でも無酸素運動でも、体内のエネルギーを使うので、ゴロゴロしているよりは確実にダイエットになります。

ただし無酸素運動は運動時間がどうしても短くなります。
短時間で一気にエネルギーを消費しても、地道でも長い間運動が出来る有酸素運動のエネルギー消費よりも、消費が少なくなってしまいます。

なので、長い時間運動ができる有酸素運動の方がダイエットに向いています。

先ほど、「酸素不足になる限界一歩手前が一番脂肪を消費できる状態とも言えます」と書きました。
ダイエットに一番効率良い有酸素運動とは、その状態です。

効率よく脂肪を燃焼させるには適度な運動強度で行うことが必要です。
ですが、限界一歩手前は相当にきつい運動になります。

きつい運動が続くと、
・精神的にもつらく長い期間続けられない
・運動強度が高いため、身体にかかる負荷も大きく怪我をしやすくなる
・他の人と運動強度が異なるため、一緒に行うことが難しい
・などなど

ダイエットに良い有酸素運動とは、「効率の良い運動」ではなく、「時間いっぱい楽しく体を動かせる限界の運動」ではないでしょうか?
長い時間・長い期間・楽しく継続できることだと考えます。

 

以上、ダイエットから見た「有酸素運動とは」でした。